ビネガー(vinegar)

 酢の利用は紀元前5000年前からっていう話を聞いた事があります。当初は穀物を保存していたのが、麹菌で糖化して、それが酵母でアルコール発酵して、そして酢酸菌で酢酸発酵をして自然にできたのではないかとおもいます。主食が発酵してアルコールになり、さらにそれが発酵して酢になった。多分穀物でできたのが酢酸発酵というのではないでしょうか。漬け物や乳由来の乳酸発酵というのがあるから、乳由来の酢というのも全世界にはあるとおもいます。
 酢の酸っぱさは、酢酸と最初考えられてました。だから戦後氷酢酸を薄めた合成酒を酢とか酢酸とかっていって食料難時代はつかっていた事もあったと聞いています。
その後の研究の結果、醸造酢には果物を中心とした、クエン酸も含まれていると・・・(疲労回復にいいとか、シミソバカスにいいとか・・)それで果物を摂取する方がいいとか、ビタミンCがいい(それでレモン)とかっていっていた時代がこのクエン酸時代。
さらに必須アミノ酸 などもその中に含まれているという・・  
さらにその醸造過程とか、酢酸菌の種類、原料の違いなどによって、
多分黒酢の種類であるとおもうが・・・
中国の鎭江香酢などに、各種アミノ酸、ビタミン、ミネラル、γアミノ酪酸(GABA)(←最近よくいわれるが短絡的な間違い説明に注意。下記記載)、酢酸、クエン酸が豊富にふくまれているという事が最近酢の中でいわれています。
 昔は酢を飲むと体が柔らかくなる(多分事実ではないと思う)と言われ、体操していた時、毎日飲んでいた事を思い出します。
 酢の特徴は酸味の他に腐敗を押さえたり、殺菌の作用がある事も事実の様です。

 味や風味については、メーカーさんにより異なる。これは原材料の問題と、発酵の状態、気温や湿度、地理的条件、そして水が関係していると思われます。なんたって麹菌や酢酸菌の種類が無数にあり、研究開発をしているとはいっても、やはり微妙に違いは生じるのが普通だとおもう。ワインや日本酒と同じ発酵の力でできるものですから。酢のヌーボー(新酢)なんてものもあってもいいと感じます。

@醸造酢
材料によって、穀物酢、果実酢に分けられる。

一般的な製法は、まず原料になる穀物または果実の糖分を利用して、これで酒を作り、そこへ酢酸菌(アセトバクター等さまざまな酢酸菌の種類がある)を加えて酢酸発酵させる。

A合成酢
氷酢酸と水、調味料でわった酢

B酢の名前のつく調味料
果実の酸味をそのままつかったもの、または味付け加工をしたもの。

穀物酢
(早い話が炭水化物や糖分があるものでは酢ができる、酢の色は発酵する酢酸菌と原料による)
酒粕・ムギ酢・イモ酢・米酢・黒酢・香酢・もろみ酢

果実酢
果実酢・リンゴ酢・ブドウ酢・ワインビネガー ・バルサミコ酢 (本当のバルサミコ酢は熟成に12年かかります)
  その意味で本当のバルサミコ酢は日本国内ではほとんどないはずです。バルサミコ酢とバルサミコ酢風とちゃんと区別をして販売をしていく事。

合成酢
化学合成で作られた氷酢酸を水で薄め、甘味料、化学調味料等で味を調えたもの。戦後食料難の時につかわれた。現在はほとんど見かけることが無くなりました。

 

 

 

以下さまざまなところを調べてみたがミツカンさんの資料が分かりやすいので、それを掲載しておきます。

食酢品質表示基準による食酢の分類(概略)

食酢 醸造酢
穀物、果実、アルコール、砂糖類などを原料に酢酸発酵させた液体調味料であって、かつ、氷酢酸または酢酸をしようしていないもの
穀物酢 穀物酢
醸造酢のうち、米、大麦、小麦、酒かす、コーンなど1種類又は2種以上の穀類を使用したもので、その使用総量が醸造酢1lにつき40g以上のもの
米酢
穀物酢のうち、米の使用量が穀物酢1lにつき40g以上のもの(ただし、米黒酢を除く)
米黒酢
穀物酢のうち、米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精米したものを除く)又はこれに小麦若しくは大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したもの
大麦黒酢
穀物酢のうち、原材料として大麦のみを使用したもので、大麦の使用量が穀物酢1lにつき180g以上であって、かつ、発酵及び熟成によって褐色又は黒褐色に着色したもの
果実酢 果実酢
醸造酢のうち、1種類または2種類以上の果実を使用したもので、その使用総量が醸造酢1lにつき果実の搾汁として300g以上のもの
りんご酢
果実酢のうち、リンゴの搾汁が果実酢1lにつき300g以上のもの
ぶどう酢
果実酢のうち、ぶどうの搾汁が果実酢1lにつき300g以上のもの
合成酢
氷酢酸または酢酸の希釈液に砂糖類を加えた液体調味料、もしくはそれに醸造酢を加えたもの
穀物を主原料
穀物酢 米酢
お米で作った純なお酢TM 純米酢
純玄米酢 三ツ判山吹
純玄米黒酢 甘熟黒酢
リンゴを主原料
リンゴ酢 純リンゴ酢
甘熟りんご酢  
ブドウを主原料
白ワインビネガー バルサミコ
ぶどう酢  
※アルコール…このアルコールは、穀物などの原料からつくった醸造酢アルコールです。

以上ミツカンさん参考

 

お酢を5倍に濃縮した酢エーコープ五倍酢

 国産米を原料に醸造した穀物酢です。
独特の方法で5倍に濃縮した商品です。
水気の多い料理には、このまま使えてとても便利です。減塩梅干漬け、減塩漬物などに最適です。減塩漬け物をつくろうとすると、どうしても悪くなりやすいので、発酵や腐敗を防ぐ意味でこの五倍酢を使用する事が多い。5倍(五倍酢1:水4の割合)に薄めれば、普通のお酢として使えます。エーコープさんの商品などがある。ジャンボでは千年酢という表示の商品をとりあつかっています。

 

「酢と名の付く調味料」

ぽん酢  柑橘などの果汁 
ぽん酢醤油  柑橘系の果汁を醤油・出汁などとあわせたもの 
すし酢 酢飯を作るために、砂糖、塩、みりんなどで調味した酢。 
甘酢  三杯酢 
酢と醤油と味醂を同量ずつ合わせた合わせ酢。 
土佐酢  鰹節や昆布の出汁と醤油・味醂を合わせて煮立たせた後に冷ました合わせ酢。 
梅酢  梅干しを漬けたときにできる酢。梅から出たクエン酸が豊富に含まれている。大抵の場合、梅干の色づけに使われる紫蘇の色で赤い。
らっきょう酢 米酢、砂糖、食塩、味醂をあわせた酢。唐がらしも入っているものがある。


あわせ酢 酢、醤油、味醂、水を1:1:1:4であわせ、それにかつおぶしを入れだしをとりあわせた酢。このみにより砂糖をくわえる。

 

酢をつかって美味しくなるもの(サラダ・なます・酢の物とか一般的なもの除く)

固焼きそば餃子・盛岡冷麺・長芋の千切・野菜塩ラーメン・冷し中華
・菊(特に黄色い食用菊もって菊は除く)のおひたし

 

<クエン酸とは?>

クエン酸は、代謝経路(TCAサイクル)の重要な調節物質です。クエン酸が不足するとTCA回路が十分に機能しないため、疲労物質である乳酸が蓄積し、このため疲労感を感じます。このような時に、クエン酸を補給すると、乳酸はエネルギー源として再び利用され、疲労感がなくなります。激しい運動などで疲労感がある時に、クエン酸は疲労回復に役立ちます

TCA回路図

<アミノ酸とは?>
健康食品 サプリメント 漢方 生薬 アミノ酸
アミノ酸は、私たちのからだを構成するたんぱく質の最小単位です。たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されています。このうち、9種類はヒトのからだでは合成できず、食事から摂取する必要があるため、「必須アミノ酸」と呼ばれます。

近年、アミノ酸の研究が進み、各アミノ酸の役割が明らかになってきました。アスリートの筋力アップや疲労回復、肌の健康やダイエットへの利用、免疫力や肝機能のアップなどの応用が進められています。今後も様々な分野で応用されることが期待されます。

 

<γアミノ酸とは?>
γ-アミノ酪酸(ガンマ アミノらくさん)または4-アミノ酪酸(IUPAC名 4-aminobutanoic acid)は、アミノ酸のひとつで、主に抑制性の神経伝達物質として機能している物質である。γ-アミノ酪酸には4種類の異性体が存在する。英語名の γ(gamma)-aminobutyric acid の頭文字をとった略称 GABA(ギャバと読む)が一般的に広く用いられている。脊椎動物の中枢神経系では、主に海馬、小脳、脊髄などに存在し、また節足動物・甲殻類でも神経伝達物質として用いられている。シナプスでは、シナプス前膜から放出され、後膜の膜上にあるGABAに対する受容体蛋白質と結合して作用を発揮する。GABAは、脳内でグルタミン酸のα位のカルボキシル基が酵素反応により除かれることによって生成される。また、血液脳関門を通過しない物質であることがわかっており、体外からGABAを摂取しても、それが神経伝達物質として     -- ペディキュア参照 --    
だから短絡的に大豆製品等によるGABAが脳や体にいいから接収するという短絡的な見方は、まだ不明な点です。日本人ってこんな感じが多いです。